プレート境界とは
地球の外側を覆う殻であるリソスフェアは、プレートと呼ばれるいくつもの硬い板に分かれています。プレート境界とは、2枚のプレートが接し、互いに相対的に動いている線、あるいは帯のことです。プレートの内部は比較的静かですが、縁では岩石が生まれ、失われ、曲げられ、割られています。
プレートの動きは1年に数cmにすぎませんが、止まることはありません。数千年のうちにその動きが境界の断層にひずみをためこみ、それが地震として解放されます。さらに数百万年という時間をかけると、同じ動きが海を開き、山脈を押し上げ、火山の列にマグマを供給します。
地質学者は、相対運動の向きによって境界を分類します。2枚のプレートは、互いに近づくか、離れるか、すれ違うかのいずれかです。実際の境界はこれらが混ざっていることも多く、1本の境界でも曲がるにつれて途中でタイプが変わることがあります。
3枚のプレートが出会う場所では、境界が三重会合点(トリプルジャンクション)で合流します。エチオピアとジブチにまたがるアファール地域では、紅海、アデン湾、東アフリカ地溝帯という3本の発散する腕が出会っています。カリフォルニア北部の沖合にあるメンドシノ三重会合点では、サンアンドレアス・トランスフォーム断層とカスケード沈み込み帯がつながっています。三重会合点は時間とともに移動するため、そこにつながる境界は伸びたり縮んだり、タイプを変えたりします。
プレート境界の3つのタイプ
収束境界
収束境界では、2枚のプレートが互いに近づきます。片方が密度の高い海洋リソスフェアを載せている場合、そのプレートはもう一方の下へ沈み、マントルの中へ入っていきます。これを沈み込みといいます。沈み込みは深い海溝や弧状に並ぶ火山、そして地球上で最大の地震を生み出します。
ナスカプレートが南アメリカプレートの下に沈み込むことで、アンデス山脈がつくられました。太平洋プレートが日本やアリューシャン列島の下に沈み込むことで、北太平洋の火山弧ができあがりました。2つの大陸がぶつかると、どちらも簡単には沈まないため、地殻がしわくちゃに押し縮められて衝突帯になります。インドプレートがユーラシアプレートに押し込んだ結果、標高8,849 mのエベレストを含むヒマラヤ山脈が隆起しました。
発散境界
発散境界では、2枚のプレートが引き離されます。そのすき間に高温のマントル物質が上昇し、一部が融けて新しい海洋地殻をつくります。これが海洋底拡大で、地球上で最も長い山脈である海嶺(中央海嶺)を生み出します。
大西洋中央海嶺は、北では北アメリカプレートとユーラシアプレートを、南では南アメリカプレートとアフリカプレートを隔てています。陸上の発散境界は、まず地溝(リフトバレー)として始まります。最もよく知られた例が東アフリカ地溝帯で、ここではソマリアプレートがアフリカプレートからゆっくりと離れつつあります。アイスランドは、海嶺が海面上に姿を現している珍しい場所です。
トランスフォーム境界
トランスフォーム境界では、2枚のプレートが水平方向にすれ違います。地殻がつくられることも失われることもないため火山はほとんどありませんが、浅い地震が頻繁に起こります。
トランスフォーム断層の多くは、海嶺の区間どうしをつなぐ短いずれです。ただし、いくつかは大陸を横切っており、大きな被害をもたらす地震で知られています。太平洋プレートと北アメリカプレートの間にあるカリフォルニアのサンアンドレアス断層、ニュージーランドのアルパイン断層、そしてアナトリアプレートの縁をなすトルコの北アナトリア断層がその代表です。
PB2002モデルにおける境界の分類
当サイトの地図は、ピーター・バードが2003年に発表した全球プレートモデルPB2002を使っています。このモデルは52枚のプレートを定義し、すべての境界を短い区間(ステップ)に分割しています。各ステップには、動きの種類と、海洋リソスフェアか大陸リソスフェアかに基づいて、7つの分類のいずれかが与えられています。以下の合計値はPB2002の境界データから求めたもので、平均相対速度は長さで重み付けしています。
収束型の分類
- 沈み込み帯(SUB): 約51,500 km、平均で年約6.2 cm。最も速い分類で、沈み込むスラブがプレートを引っ張っているという考え方とよく合います。
- 海洋収束境界(OCB): 約17,400 km、平均で年約1.8 cm。海盆の中にある、まだ本格的な沈み込み帯になっていないゆっくりとした収束帯です。
- 大陸収束境界(CCB): 約23,000 km、平均で年約2.6 cm。ヒマラヤ山脈やイランのザグロス山脈のような衝突帯がこの分類に入ります。
発散型の分類
- 海洋拡大軸(OSR): 約67,300 km、平均で年約4.7 cm。すべての分類の中で最も長いものです。
- 大陸リフト境界(CRB): 約27,500 km、平均で年約1.8 cm。大陸を引き裂くリフトは、ほとんどの海嶺よりずっとゆっくり開いていきます。
トランスフォーム型の分類
- 海洋トランスフォーム断層(OTF): 約47,900 km、平均で年約4.1 cm。
- 大陸トランスフォーム断層(CTF): 約26,200 km、平均で年約2.5 cm。
これらを合わせると、PB2002のプレート境界は約260,800 kmになります。そのうち発散型のステップが約36%、収束型が約35%、トランスフォーム型が約28%を占めます。この数字は、世界地図を眺めているだけでは見えないことを教えてくれます。トランスフォーム断層は決して珍しい例外ではありません。プレートの縁全体の4分の1以上を占めており、その大半は海嶺に沿った短いずれなのです。
幅の広い境界と造山帯
プレート境界を1本の線として描くやり方は、海洋ではうまくいきます。海洋リソスフェアは強く均質なので、変形は狭い範囲にとどまるからです。一方、大陸リソスフェアはより弱く層状になっているため、圧縮されたり引き伸ばされたりすると、ひずみが多数の断層を含む広い地域に広がります。
バードはこうした地域のうち特に幅の広いものを、PB2002の中で造山帯(オロゲン)として示しました。52枚のプレートという描き方が単純化にすぎない地域です。アルプス、イランからチベットにかけての帯、アンデス、北アメリカ西部、そしてフィリピンとインドネシアの島々が含まれます。造山帯の内部では小さな地塊がわずかに異なる速さで動いており、アンデス中部の下にあるアルティプラノプレートのように、PB2002のマイクロプレートの一部はその動きをとらえようとしたものです。
海にも幅の広い境界があります。PB2002ではインドプレートとオーストラリアプレートを別々のプレートとして扱い、インド洋中央部の広い変形帯でつながっているとしています。古い教科書では、この2つをまとめて1枚のインド・オーストラリアプレートとしています。2012年のウォートン海盆地震(M8.6)はこの変形帯の内部で起きており、そこで海底が割れつつあることを示しています。
地図上の境界の色の見方
当サイトの地図に描かれたプレート境界の線は、PB2002のステップ分類を3つの主なタイプにまとめて表示しています。
- オレンジがかった赤の線は収束境界です。沈み込み帯、海洋収束帯、大陸衝突帯が含まれます。太平洋の縁やアジア南部を横切るように見られます。
- 青緑(ティール)の線は発散境界です。海嶺と大陸リフトが含まれます。大西洋中央海嶺は、大西洋の真ん中を走る青緑の線として表示されます。
- 破線はトランスフォーム境界です。海嶺に沿って短い破線のずれが多数現れ、青緑の線を階段状に区切っています。
プレートをクリックするとそのプレートのページが開き、隣接するプレート、共有する境界の長さ、そこでの平均相対速度を確認できます。これらの境界に沿って並ぶ地震や火山については、地震マップ、火山マップ、環太平洋火山帯をご覧ください。沈み込み、リフト、トランスフォーム断層などの用語は用語集で解説しています。